2010年04月29日:省略と誇張
  「文章は省略と誇張だ」 これは我が師匠、大熊一夫氏の名言だ。『ルポ・精神病棟』(朝日文庫)などのルポタージュで医療や福祉現場の実態にギリギリと迫る姿勢は、現在でも全く変わらない。最新刊、『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』(岩波書店)は、イタリアへの長期取材をもとに、「精神病院は必要悪」という私たちの偏見を木っ端みじんに砕いてくれ、なおかつオルタナティブとしてのコミュニティメン…
2010年04月25日:事実確認的発言と行為遂行的発言
  オースティンの『言語と行為』を読む。内田樹氏のブログや著作で気になって随分昔から「積ん読」状態にあったのだが、過日の本棚の総入れ替えで、全面に押し出されてきた。言語運用の政治について興味を持ったのも、同書を紐解く理由になった。 (今日のブログは第一次消化のお勉強メモなので、読みづらいと思います。あらかじめ、読みにくくてすいません、と謝っておきます。) 従来の哲学は、ある発言が真か偽か…
2010年04月24日:スイッチの転換点
  朝日が実に気持ちいい甲府である。 一昨日、ゼミの学生達とインド料理屋に出かけ、ナンを食べ過ぎたようで、体重増加と胃もたれを併発し、昨日は朝・昼とも食べずに水分補給だけで過ごした。すると、72キロ台に。夕食はチキンステーキにルッコラのサラダ、それからワインにアテのチーズ、とたらふく食べても、今朝計ったら72キロ台は変わらず。ちょうど低炭水化物ダイエットを始めて3ヶ月。当初体重が80.8…
2010年04月18日:可動領域を拡げるために
  最近どうもゴリゴリとした文章はブログに、身辺雑記的なものはツイッターに、と使い分けている(ちなみにアドレスはtakebataです)。ツイッターも初めて1ヶ月半くらいだが、徐々に使い方も覚えて、いろんなマスコミ外情報なんかを横目で見ながら、たまに乙な言葉に連歌のように下の句的コメントをつけて返したり、して遊んでいる。話半分で読んでいても、マスコミが報じない事が多すぎる、と実感しつつある…
2010年04月15日:3つの論に共通する思想
  最近、はっきり理由がわからないが、何だか松岡正剛氏の本を読み直したくなっていた。ちくまプリマーブックスの『多読術』を読み直したが、それがどんぴしゃり、ではない。やはり筆者の主著を、と思って、『知の編集工学』をネットの古本(ハードカバー)で注文する。届いて読み始めようと思ってふと書架を眺めて、愕然。なんと、朝日文庫から出ている同書を、ちゃんと読んでいるのである。奥付を見ると2005年と…
2010年04月10日:「ヴォイス」への道程
  ヴォイスについて、気になっている。たまたま同時期に読んでいた二冊の本にそれが指摘されていたからであり、また自分の今の主題でもあるからだ。 「ヴォイスとは、文体やテーマではなく、それを凌駕する自分では選択できない、宿命的にとらわれてしまっているもののことです。歌手で言えば声質ですよね。アレンジが変わっても、メロディーが変わっても、歌詞が変わっても変わらない声質みたいなものがやっぱりある…
2010年04月04日:ビオフィリアと「ネジ外し」
  もっと陽射しと眺めの良い場所に住みたい。そう思う。 最近、朝の目覚めがすこぶる良いのは、春の陽射しが良くなってきたから、だ。我が家のベッドルームは東側にあるのだが、遮光カーテンの隙間から気持ちの良い朝日が差し込むと、朝から得をした気分になる。一方、既に今は花曇りなのだが、ただでさえ気分が落ちがちになるのに、加えてこの書斎はよその家から丸見えなので、レースのカーテンをしている。すると、…